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愛知県ITS推進協議会 第78回会員セミナー「コネクティッドカーが創る未来」:ITS DAYS

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愛知県ITS推進協議会は2018年11月2日、「コネクティッドカーが創る未来」をテーマに、第78回会員セミナーをミッドランドホール会議室(名古屋市中村区ミッドランドスクエア内)で開催した。 講演には、インテル 事業開発・政策推進ダイレクターで、名古屋大学 未来社会創造機構 客員准教授でもある野辺継男氏、KDDI総合研究所の主席アナリストである平林立彦氏、豊橋技術科学大学 助教の松尾幸二郎氏の3名が登壇した。

野辺氏「コネクティッドカーと自動運転を実現するITS/ICTの役割と、その先のMaaSへの発展」

インテル 事業開発・政策推進ダイレクター、名古屋大学 客員准教授の野辺継男氏
1980年代にNECでPC事業をけん引し、その後ソフトバンク、日産を経て、現在はインテルで自動運転の事業開発・政策推進を担う野辺氏は、「コネクティッドカーと自動運転を実現するITS/ICTの役割と、その先のMaaS(Mobility as a Service)への発展」をテーマに講演。 冒頭で、クルマとITS/ICTのこれまでの発展の経緯を説明。石油と自動車の時代であった20世紀から、1970年代から始まる半導体の時代、1990年代からのインターネットの時代を経て、現在はAIの時代、そして今後はNEV(新エネルギー車)の時代になるとし、その過程で実現されるコネクティッドカーと、それを前提にした自動運転技術およびモビリティサービス事業化の必然性や、予測される産業構造の変化について説明。欧米ではGoogle/Waymoを筆頭に、急速に自動運転技術が実用化に向かっていると指摘。また、クルマのシェアリングサービスや電動化も急速に進んでおり、クルマの販売も従来の売り切り型から、利益率がはるかに高いサービス提供型のオンライン売りに移行するとし、このままだと日本は世界の潮流に大きく乗り遅れると警鐘を鳴らした。

平林氏「コネクティッドカーとプライバシー保護」

KDDI総合研究所 主席アナリストの平林立彦氏
KDDIの平林氏は「コネクティッドカーとプライバシー保護」をテーマに、日本の個人情報保護法や、日本や米国よりもはるかに厳格な内容を持つGDPR(General Data Protection Regulation、EU一般データ保護規則)等の関連法制度を紹介。また、コネクティッドカーにおいて、ユーザーからプライバシー保護に関する同意を取得する手法など、ビジネス展開上の課題や、その対応策例についても紹介した。 また、総務省からKDDIが受託している研究開発プロジェクト「PARMITT」についても紹介。IoTによって収集されるパーソナルデータの「流通性」と「プライバシー保護」の両立といった課題について、開発実証経験等を交えながら紹介した。

松尾氏「プローブデータを活用した地域交通安全マネジメント」

豊橋技術科学大学 建築・都市システム学系 助教の松尾幸二郎氏
愛知県警察・交通死亡事故抑止対策アドバイザー等も務める豊橋技科大の松尾氏は「プローブデータを活用した地域交通安全マネジメント」をテーマに講演。 今後コネクティッドカーが普及することで、車自体がセンサーとなり、道路交通に関わる多様かつ膨大なプローブデータが収集される未来を見すえながら、同大学が現在、愛知県や豊橋市とともに行っているプローブデータを活用した地域交通安全マネジメントの取り組みについて紹介した。 例としては、ETC2.0や民間自動車プローブデータを使って、豊橋市内の生活道路における抜け道利用の実態把握、速度取締りを行う前後での走行速度の変化での効果検証、あるいはABS作動情報をもとにして危険度の高い道路個所を抽出し、対策を行うといった事例を紹介した。
 
 

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