キャラクター&開発コンセプト
マイナーチェンジで新開発1リッターエンジンを採用
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パッソ 1.0X “G package”
トヨタ「パッソ」は、トヨタがダイハツと共同開発したコンパクトカー。ダイハツの「ブーン」とは兄弟車の関係にある。
初代パッソ(XC10型)とブーンがデビューしたのは2004年で、現行の2代目(XC30型)には2010年にフルモデルチェンジしている。今回試乗したのは、2014年4月14日に発売されたマイナーチェンジモデルだ。
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パッソ 1.0 +Hana
今回のマイナーチェンジでは、1リッター3気筒“高熱効率・低燃費”エンジンを新採用。これまで通りエンジン型式は「1KR-FE」型で、排気量も変わらず996cc、馬力(69ps)や最大トルク(9.4kgm)も変わっていないが(発生回転数は異なる)、一方で、急速燃焼のための高タンブルポート、圧縮比アップ(10.5→11.5)、低フリクション化、クールドEGR、エキゾーストマニホールド一体型シリンダーヘッド、アトキンソンサイクルの採用等により、最大熱効率(使用した燃料の熱エネルギーに対して走行のため有効利用された熱量の割合)を37%まで向上させている。
また、販売主力の1.0リッター・2WD車(エントリーグレードを除く)には、停止前でも約9km/h以下からエンジンを停めるアイドリングストップ機能を標準装備。さらにブレーキエネルギー回生機能(減速時のエネルギーを電力に変えてバッテリーに貯める機能)の強化や、空力性能の向上も行っている。変速機は従来通りCVT(無段変速機)になる。
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今回改良された1.0リッター3気筒ガソリンエンジン「1KR-FE」
これらの結果、JC08モード燃費(1リッター・FF車)は、マイチェン前の21.2km/Lから約30%向上し、純ガソリンエンジン登録車でトップの27.6km/Lをマークしている。
なお、トヨタはこの新開発1リッターエンジンの他に、最大熱効率38%を達成した改良型1.3リッター直4エンジン(1NR-FKE)も発表しており、4月21日にマイナーチェンジしたヴィッツに搭載しているが、パッソの1.3リッター車にはひとまず従来エンジン(1NR-FE)が継続採用されている。
生産は従来通り、ダイハツ本社の池田工場(大阪府池田市)。販売チャンネルはトヨタカローラ店で、月販目標台数は5000台(ブーンの目標は未発表)。なお、2代目デビュー時の目標は、パッソが6500台、ブーンが800台だった。購入層の8割は女性とのこと。
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ダイハツ ブーン(マイナーチェンジ後)
■過去のモーターデイズ新車試乗記
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2代目トヨタ パッソ 1.0+Hana (2010年4月)
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初代トヨタ パッソ (2004年7月)
■外部リンク
・トヨタ自動車>プレスリリース>
パッソをマイナーチェンジ(2014年4月14日)
価格帯&グレード展開
109万8655円からスタート。販売主力は125万7709円~
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パッソ 1.0X。ボディカラーはキナコメタリック
ラインナップはほぼ従来通り、1リッター直3(69ps、9.4kgm)の「1.0X」、1.3リッター直4(95ps、12.3kgm)の「1.3G」、女性向けの「+Hana」(1リッターと1.3リッター)。
価格(消費税8%込)は、オーディオ、アイドリングストップ機能、樹脂製ホイールキャップ等を省いた営業車的なグレード「1.0X “Vパッケージ”」の109万8655円からスタートするが、一般ユーザーには「1.0X」の125万7709円からがメインになる。
さらに細かく見ていくと、キーフリーシステム(いわゆるスマートキー)が付いた「1.0X “Lパッケージ”」が129万3055円、それにメッキ加飾を内外装に加えた「1.0X “Gパッケージ”」が135万6873円。1.3リッター直4エンジン車「1.3G」が147万1745円。4WD車(1リッターのみ)は各グレードの約14万円~15万円高。
なお、ダイハツ ブーンは1リッターのみで126万3600円~。
+Hanaでは2トーンカラーも選べる
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パッソ +Hana 。写真のボデイカラーはウグイスミックス(ウグイスメタリック×シンジュパールマイカ)
一方、+Hanaは135万5891円からスタート。こちらは、丸みのあるアッパーグリルや笑っているように見えるロアーグリルで「かわいらしさを表現」。ヘッドライトは専用のプロジェクター式(ただしディスチャージはオプション)で、リアコンビランプはピンクの入ったクリアレンズ仕様になる。さらにドアミラーやドアハンドルは、シンジュパールマイカで塗装され、よく見れば車名エンブレムも専用書体になる。
ボディカラーは従来通り、「ユキ」「ベニ」「キナコ」「カガミ」(シルバーのこと)などの和名で、標準モデルには新色「ルリマイカメタリック」を含む10色を用意。
そして+Hanaには、新色「サクラパールマイカ」を含む9色を用意するほか、今回からオプションで、ルーフや樹脂キャップ等を「シンジュパールマイカ」で塗り分ける2トーンボディカラーが選べるようになった。2トーンを合わせると、ボディカラーは全部で15通りになる。
パッケージング&スタイル
標準車と+Hanaで異なるデザイン
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試乗したのは標準車の1.0X “Lパッケージ”
標準モデル(XとG)と+Hanaでデザインが異なるのは従来通り。今回のマイナーチェンジではフロントデザインを変更し、両者をさらに差別化。撮影・試乗した標準車のフロントバンパーは台形グリルのスポーティなデザインとし、上級グレードにはメッキ加飾を加えて質感を向上。ヘッドライトはエッジのある形状のマリチリフレクター式ハロゲンになる。
すでにトヨタ最小に非ず
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写真のボディカラーはアズキマイカ
ボディサイズはほとんど変わらず、全長3650mm×全幅1665mm×全高1535mm、ホイールベースは2440mm。ヴィッツ(3885×1695×1500mm、2510mm)より一回り小さいが、iQ(2985~3000×1680×1500mm、2000mm)よりは断然大きい。初代パッソと言えば「トヨタ最小」がキャッチコピーだったが、今やトヨタブランドにも軽自動車があり、まったく最小ではなくなっている。
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2代目+Hana 前期型(2010年)。ウグイスメタリックは4年前にもあった
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2代目+Hanaの現行型。バンパー形状が異なり、表情が柔和になっている
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サイドやリアに関しては、マイチェン前後の差はわずか
インテリア&ラゲッジスペース
基本デザインはそのままに、カラー等を変更
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標準車のインパネ。ナビは販売店オプション(写真はG-Book MX Proモデル)
インパネは基本的に従来のまま、今回のマイナーチェンジでは内装色を変更。標準車(写真)はモカ、+Hanaはエボニーブラウンとベージュの2トーンとし、またメーターもそれぞれ専用色とするなど、細かく変更されている。
男子目線でも相変わらずいいなと思うのは、ザックリした触感のシート素材(標準車はジャージ、+Hanaはジャガード織物/ジャージ)、ゆったり座れるフロントベンチシート(標準車の上位グレードと+Hanaに装備)、ダッシュボードの棚、買い物フック(180度反転して格納できる)、後席のロングクッションモードなど。質感は際立って高くないが、和めるインテリアになっている。
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リアシートもソファ的に快適。2段階リクライニングや3人分のヘッドレストを装備
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ステアリングチルト機能は全車標準だが、シートリフターは上位グレードのみになる
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助手席前には買い物フックやティッシュボックスを置ける棚を装備
(photo:トヨタ自動車)
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ロングクッションモードから後席の背もたれを倒せば、荷室をほぼフラットに拡大可能
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全車スペアタイヤを標準装備する
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ロングクッションモード。足元に荷物を置きたくない女性に好評
(photo:トヨタ自動車)
基本性能&ドライブフィール
排気量なりの余裕がある
試乗したのは、1リッター直3の「X “Lパッケージ”」(車両本体価格129万3055円)。
試乗車はキーフリーシステム付き。リクエストスイッチを押して解錠し、本来はキーを差し込むところにあるノブを回すと、キキッとスターターが回ってエンジンが始動する。ヴィッツなどと違って、スタートボタンはないが、これはこれでオーソドクスで安心感あり。
走り自体は、大ざっぱに言えば従来の1リッター3気筒とそう大差ない。最高出力は69ps、車重は910kgで、パワーウエイトレシオは13.2kg/ps。スペック的には軽のターボ車とどっこいどっこいだ。
それでも1リッターの3気筒ゆえ、気筒あたりの排気量は332ccと大きいし、71.0×83.9mmのロングストローク型だから、一発一発のトルク感はある。スムーズとは言えないが、ドコドコッと力強く加速するのは悪くないし、自然吸気だからターボラグもない。軽のターボ車と比べると、排気量1.5倍分の余裕は確かにある。
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ウインカー作動音はピッコ、ピッコと可愛らしいもので、なんとなくプジョー・シトロエンのスモールカーを思わせる
いわゆる音・振の改善は今回の改良項目に挙がっていないが、心なしか3気筒エンジンの振動・ノイズは減った感じはあり、アイドリング時や低回転でもそんなに気にならない。
減速時には約9km/h以下でアイドリングストップ機能が作動し、走行中にエンジンが停まる。同様のシステムを採用する最新の軽自動車同様、一旦停止時には少し煩わしいが、まぁこれは慣れるだろう。
ただ、エアコン使用時のエンジン停止時間が短いのはけっこう気になった。エアコンオフなら1分以上は止まったままだが、エアコン使用時は長くてもおおむね30秒くらいでエンジンが始動してしまう(エアコンによる負荷が小さい6月の夜間でも同じ)。そのため信号待ちの途中でエンジンが掛かってしまうことが多く、その度にキキッとクランキングノイズを聞かされるのが少々煩わしかった。
走りの安定感はこれまで通り
意外に悪くないのが、ワインディングでの走り。アンダーステア一辺倒ではなく、グリグリ曲がってくれるし、急なステアリング操作をしても、リアがちゃんと粘ってくれる。全車標準のVSC&TRCもほとんど介入してこない。ただ、似たようなことを4年前にも書いているから、これはもともと2代目パッソのシャシーに備わっていた素質だろう。あと、割と大径の165/65R14タイヤ(ダンロップのエナセーブEC300)のおかげもあるかも。
今回は梅雨時ということで、何度かゲリラ豪雨に遭遇した。その時に気になったのは、ルーフをバラバラバラッと叩く雨音がかなり大きいこと。このクラスのコンパクトカーではある程度、仕方のないものだが、トタン屋根の下にいるようで少々不安を覚えた。また、タイヤがホイールハウス内で水を跳ね上げるスプラッシュ音もやや大きめだが、このあたりもクラス相応と考えるべきか。
試乗燃費は13.5~20.3km/L。JC08モード燃費は27.6km/L
今回はトータルで約290kmを試乗。試乗燃費(車載燃費計)は、いつもの一般道、高速道路、ワインディングを走った区間(約90km)が13.5km/L。主に一般道をエコ運転に努めた区間(約30km×2回)が20.0、20.3km/Lだった。また、撮影や所要で走った時(普通に足として乗った時)の実用燃費は13~14km/L台で推移した。
JC08モード燃費は、試乗した1リッター・FF車で27.6km/L。タンク容量は40リッターと大きく、もちろんレギュラーガソリンでOKだ。
ここがイイ
乗りやすさ、ベンチシートなど
アクセルを踏めば小気味良く加速し、軽いハンドルを切れば、クルクルと小回りが効く。街中で乗りやすく、楽で便利。実用燃費もそこそこ良く、場所や走らせ方にもよるが、軽のターボ車と同じくらいの燃費で走ると思う。
ソファのようなシート。前後席ともクッションは分厚く、サイズもたっぷり。大きめのアームレスト、後席に3人分ついたヘッドレスト、オシャレでざっくりした風合いのファブリックなどなど、シート関係はなかなかいい。
ドアの閉まり音。バシャッと閉まると安っぽくて興ざめだが、パッソのドアは意外にもバスっと重厚に閉まる。シートと合わせて、気持ちのいい部分。
ここがダメ
エアコンオン時のアイドリングストップ時間の短さ。自動ブレーキの採用見送り
本文でも触れたように、エアコン使用時のアイドリングストップ時間が短すぎる。エアコンをオンにしていると、せいぜい30秒か、それ以下でエンジンが再始動してしまい、けっこう煩わしい。最近の他社アイドリングストップ装着車と比べても短い印象で、もうちょっと長くして欲しいと思った。
また、最近の国産CVT車全般に言えることだが、ブレーキング中に停止直前で制動力が変化すること。燃料噴射を出来る限り止めて、燃料消費を抑えるという意図は分かるが、もう少し自然であって欲しい。
自動ブレーキなどの先進安全装備が見送られたこと。トヨタは現在、低価格車に普及している衝突回避・被害軽減ブレーキ(ほとんどは30km/h以下で作動)よりも高い速度域で作動するシステムを2015年に向けて開発中とのこと。なるほど確かに30km/h以下でしか作動しないシステムは有効性に疑問が残るところではあるが……。
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試乗車のナビ・オーディオは音量調整もタッチパネルで行う。操作性は正直いまいち
販売店オプションの純正ナビ・オーディオ(G-BOOK mX Proモデルで24万5160円もする)は、操作性がいまいち。全てタッチパネル式で、音量調整やミュートがしにくい、ラジオ周波数のチューニングや新規登録がしにくいなどの点が気になった。いまだにカセット、CD、ガラ携の方はフラストレーションが溜まるかも。オプション選択時にはご注意を。
標準車の外観デザインはまとまっていると思うが、女子に訴えるべき+Hanaは、日産マーチを意識したのだろうか、ちょっと男子には良さが分からない。また、このボディ形状でルーフをホワイト(シンジュパールマイカ)にするのは、あまり似合わないと思う。手頃なコンパクトカーとしてバランスよく出来ているだけに、あとはMINIやフィアット 500に対抗できる魅力的なデザインがあれば大ヒットも夢ではないと思うのだが。
内装も機能的で悪くないが、雨染みがついたようなドアインナーパネルは今回も継承された。好評だったのなら、やはり我々のセンスに問題があるということか。
総合評価
軽と比べても意外に高くない
本来パッソは打倒軽自動車という立ち位置のクルマだった。その軽自動車を今ではトヨタディーラーも売っているのだが、そんなトヨタの軽を街中で見ることはほとんどない。あるいは気がつかないだけか? パッソと同じトヨタディーラーで売られている軽乗用車といえば、ピクシス エポック(ミラ イースのOEM)とピクシス スペース(ムーヴ コンテのOEM)だ。
ではトヨタユーザーが、トヨタディーラー(カローラ店)でパッソにしようか、軽にしようかと思った時、性能的にはピクシス スペースのターボ車(カスタムRS)が検討されるだろう。NAの軽ではリッターカーのパッソに動力性能で見劣りするからだ。ピクシス スペースの車両価格は153万7715円で、JC08モード燃費は24.0km/L。試乗車のパッソだと129万3055円で、モード燃費は27.6km/L。装備はピクシス スペースの方が充実しているが、それでもパッソの方が圧倒的に安く、モード燃費もいい。また、購入時の値引き情報に詳しい某誌のデータでは、値引きもパッソの方がいいようだ。
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トヨタ ピクシス スペース
一方、自動車税は1リッターエンジン車の年間2万9500円に対して、軽乗用車は7200円と圧倒的に安い。そのことが日本で軽が売れている理由の一つだ。他に、任意保険料や車検費用(重量税など)、パーツ代なども軽の方が安いので、トータル維持費では軽に軍配が上がるかもしれない。とはいえ軽の上位モデルと比べると、パッソの場合は意外に高くないのが分かる。となると、トヨタの軽があまり走っていないのも納得できるところか。その意味では今でもパッソは、iQを除けばトヨタ最小のクルマということになるだろう(iQが今やキワモノ扱いになってしまっているのはザンネン至極)。
「女子の足」としてなら十二分
ところで、軽だけは乗らない、乗らせないという人は今でもけっこう多く、そういう人がこのクルマの存在を支えていると思う。例えば年頃の娘にコンパクトなクルマを買ってやろうというお父さんなど、普通車なら軽より安全なはず、と思っている人は少なくない。それは大いなる幻想だと思うし、パッソには衝突回避・被害軽減ブレーキも今のところ設定されていないのだが。そしてそんなお父さんの背中をさらに一押しするのは、比較的安い車両価格と軽を上回る燃費性能だ。パッソはそうして月間5000台が売れることになる。
今回はエンジンが変わって、確かにモード燃費は一部の軽自動車を超えるところまで良くなった。それでいて軽のターボ車より感覚的には余力のある走りを実現しており、コンパクトカーとしてほぼ文句なしの一台になっている。キーンとした顔をしている昨今のトヨタ車と違って、ダイハツが作るせいか、おっとりとした和み系の顔つきなのも好感が持てるところ。実用上不満のない室内空間があり、+Hanaなら昨今のトレンドであるツートーン塗装も選べるので、「女子の足」としてなら十二分なクルマだろう。
もちろん、考えてみれば登場からすでに4年経ち、昔ならフルモデルチェンジの時期。4年前のモデルゆえ、ハードウエア的にはちょっと古臭い部分もないとは言えない。ただ、今後も「日本の女子向けコンパクトカー」というスタンスに甘んじるのであれば、全面改良でシャシーをこれ以上良くするなど、もはやあまり意味のないことかもしれない。実際に走ってみても、このクラスとしては特に不満などない。つまり目的に沿った小型車としてはマイチェン前でもまずまず完成しており、今回はさらに燃費も良くなった。初代パッソも6年のインターバルでフルモデルチェンジしているので、今の2代目も今回エンジンを新たにしたことで、これからまた2年売られるのだろう。
トヨタだからこそ、突き抜けて欲しい
ただ、厳しい規格の中で考えつくされ、作り込まれた昨今の軽自動車と比べると、なんとなくルーズというか、緊張感が感じられないという印象も一方ではある。軽自動車という出来すぎなほどのコンパクトカーがあるがゆえだ。また、日本国内の足としてなら十分と言えるクルマだが、欧州製コンパクトカーなどに乗ったことがある人には、凡庸な印象を与えてしまうのはちょっと残念。そこの部分の位置づけが難しいのは分かる。分かるが、そこを突き抜けて欲しい。
先日、トヨタは燃料電池車(FCV)の市販化を発表した。ハイブリッド車で世界に先行したように、FCVでも他をぶっちぎるつもりなのだろう。ちなみにEVは今のところ航続距離や充電インフラなどの点で買う気になれないが、FCVはかなり欲しいと思っている。世界最先端のクルマを世界で最初に出すあたり、さすがはトヨタ。そんな最先端のクルマづくりをしているトヨタの、一番ベーシックなクルマがパッソだ。だからこそデザイン、走りの質感、内装の質感などで、明らかに軽を超えた魅力が欲しい。意欲的に作られたiQが販売で苦しんでいるという現実を乗り越え、多分2年後には出るだろう次期モデルでは、小さかろうと、ガソリン車だろうと、さすがはトヨタという意欲的なクルマを見せて欲しいものだ。