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トヨタ、アルファードとヴェルファイアをフルモデルチェンジ:MOTOR DAYS ピックアップニュース

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トヨタ自動車は、大型ミニバンのアルファード(トヨペット店向け)とヴェルファイア(ネッツ店向け)をフルモデルチェンジし、2015年1月26日に発売した。中部地区での発表会が行われたトヨタ産業技術記念館(名古屋市西区則武)からレポート。

アルファードもアグレッシブなデザインに

製品企画本部の青山保裕氏。左がアルファード、右がヴェルファイア
初代アルファードは2002年にデビュー。2008年に2代目になり、この時にネッツ店向けの兄弟車ヴェルファイアが登場。7・8人乗り高級大型ミニバン市場のベストセラーモデルとなった。今回の新型は3世代目にあたる。 外観デザインのテーマは、アルファードが「豪華・勇壮」、ヴェルファイアが「大胆・不敵」。いずれも印象的なのは、これまで以上に立派で巨大なフロントグリル。先代はアルファードが大人しめ、ヴェルファイアが精悍といった風に雰囲気が違っていたが、新型ではアルファードの顔もかなりアグレッシブになった。ヴェルファイアには先代同様、上下2段タイプのヘッドライトが採用されている。なお、バンパー等のデザインはアルファード、ヴェルファイアそれぞれにエアロタイプが用意され、都合4パターンある。
 
ボディサイズ(アルファード標準車の場合の先代比)は、全長4915mm(+45)、全幅1850mm(+20)、全高1880mm(-10)。全長と全幅は若干大きくなったが、全高はわずかに低くなり、グラスエリアの天地が狭まるなど、スポーティさが強まった。全体にロー&ワイドになり、パッと見の印象は先代とかなり異なる。

助手席シートが1160mmも前後スライド

最上級グレード「エグゼクティブ ラウンジ」
ホイールベースは先代から50mm伸び、大台の3000mmに。併せて20mmほど低床化され、先代と同等の室内高1400mmを確保。また、リアスライドドアの開口幅を70mm拡大したほか、乗り込む際のステップ高を50mm低くすることで、乗降性も高められた。 乗車定員は2列目ベンチシートの8人乗りと、同キャプテンシートの7人乗りを用意。さらに今回は2列目に一体型アームレスト付の「エグゼクティブパワーシート」を備えた最上級グレード「エグゼクティブ ラウンジ」をカタログモデルとして新設定し、法人需要に応える。
 
こちらは通常の7人乗りの「助手席スーパーロングスライドシート」。写真右側のシートは2列目ではなく、助手席
シートアレンジについては、シートの前後スライド量を拡大。特に助手席には、前後スライド量が1160mmもある新開発「スーパーロングスライドシート」(オットマン付)を採用。これにより助手席を運転席側の2列目にほぼ並ぶところまでスライドさせる、あるいは運転席、助手席、運転席側の2列目シートの3つを真上から見て三角形に配置する「トライアングルモード」などが可能になった。
 
また、吊り下げ式スペアタイヤは廃止され、大容量の床下収納スペースを新設。パンク修理キットの場合は148L、スペアタイヤ搭載車の場合は66Lの床下スペースを確保した。 また、床下収納スペースの上に、スライドレールを橋のように架けることで、サードシートのスライド量を確保した。こういったスライドレールと床下収納の両立は、トヨタによれば世界初だという。確かに他では見たことがない。

リアサスペンションをダブルウィッシュボーンに格上げ

パワートレインは、従来の2.4Lから新世代2.5Lとした直4(ミッションはCVTで、FFと4WD)、3.5L V6(ミッションは6ATで、FFと4WD)、新世代2.5L 直4ハイブリッド(電気式4WDのE-Fourのみ)の3種類。 JC08モード燃費は、直4モデル(FF)では先代の10.8km/Lからアイドリングストップ装着車で12.8km/Lに、3.5Lモデル(FF)では9.2km/Lから9.5km/Lに、ハイブリッドでは17.0km/Lから19.4km/Lにアップしている。 プラットフォームは先代をベースに、高張力鋼板の使用率拡大、200点以上のスポット溶接増し打ち、構造用接着剤の採用などにより剛性アップを図ったもの。さらにリアサスペンションは従来のトーションビーム式から、レクサスRX用をベースに新開発したダブルウィッシュボーン式に格上げされ、乗り心地や操縦安定性の向上を図っている。

“アイパ”も第2世代に進化

IPA2で駐車中。駐車位置を自動的に認識するため、ワンタッチで設定可能になった
運転支援装備については、ドライバー目線で車両を透かしたような映像を表示し、死角をカバーする新機能「シースルービュー」を備えたパノラミックビューモニターを採用。 また、駐車時にステアリング操作を自動的に行う「インテリジェントパーキングアシスト(IPA)」(通称アイパ)も新世代に進化。新たに超音波センサーとカメラで駐車位置を自動検出し、ワンタッチで設定できるようになったほか、切り返しの支援まで行なう「インテリジェントパーキングアシスト2」になった。シースルービューと共に、世界初の装備になる。 なお、このIPA2は、駐車時などに障害物にぶつかりそうになると自動ブレーキを掛ける「インテリジェントクリアランスソナー(ICS)」とも連携。踏み間違えによる急なアクセル操作に対してだけでなく、ブレーキを若干かけている状態でも自動ブレーキが作動する。 また、トヨタブランド車では初めて電動パーキングブレーキが採用された。これによりオプションのレーダークルーズコントロールは停止まで含めた全車速対応になった。

価格は319万7782円~703万6691円

新型ヴェルファイア ハイブリッド
生産拠点はこれまで通りトヨタ車体(株)のいなべ工場(三重県いなべ市)。 月販目標は、先代デビュー時の6000台(アルファード3000台、ヴェルファイア3000台)に対して、新型はそれぞれ3000台、4000台の計7000台。事前受注はすでに約1万台、約1万10000台の計2万1000台入っているという。 価格は2.5Lモデルが319万7782円~、3.5Lモデルが414万5237円~、ハイブリッドが415万5055円~、エグゼクティブ ラウンジのV6が652万2218円、同ハイブリッドが703万6691円。 なお、新型は先代に引き続き、中国市場にも投入される予定。

デイズのコメント

新開発のリアサスペンションなど、いよいよミニバンも海外市場を見据えて作られ始めたように思える。考えてみればこのジャンルは、今やまさにトヨタの独壇場。また、シートアレンジの豪華さ、巧みさなど、日本車らしいといえば、これほど日本車らしいものもないわけで、世界(特にアジア)にチャレンジする日本のクルマ文化の象徴としてがんばってもらいたいもの。そう考えれば、このグリルデザインにもなるほどと納得できる。 なお、発表会場で試すことが出来たインテリジェントパーキングアシスト2は、2代目プリウスでその初期タイプが登場して以来、10年余りを経て、遂に実用の域に達したと思えるものだった。これもまた日本ならではの匠の技と言えるだろう。
 
■参考記事 ・新車試乗記>トヨタ アルファード 350G(2008年6月掲載) ■外部リンク トヨタ>プレスリリース>アルファードならびにヴェルファイアをフルモデルチェンジ(2015年1月26日)
 

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