カスタムカーの祭典「東京オートサロン2015 with NAPAC」が2015年1月9日、幕張メッセ(千葉市美浜区)で開幕した。今回は幕張メッセ全館での開催となり、展示台数とブース面積でオートサロン史上最大規模となる。開催は1/11(日)まで。
目標は3日間で30万人超え
東京オートサロン2015 with NAPAC(ナパック=日本自動車用品・部品アフターマーケット振興会)は、1983年に「東京エキサイティングカーショー」としてスタート。1987年に名称を「東京オートサロン」に改めたもので、今年で33回目。主催者によれば、来場者は過去2年連続で過去最高を更新し、昨年は3日間で29万6714人。一日あたりの来場者数では東京モーターショーと互角のビッグイベントだ。
今年は出展車両台数が過去最高の879台(前回は840台)となり、来場者数も大台の30万人超を見込んでいる。出展者数は前回(428社)に届かない414社だが、一方で国内主要メーカーの大規模ブースが存在感を増している。
オートサロンでも軽自動車が元気
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アルト ターボRS コンセプト
今年のオートサロンに出展した国産メーカーで主役となったのは軽自動車。その一つがスズキが出展した「新型アルト ターボRS コンセプト」だ。来春発売予定の新型アルト ターボRSを予告するもので、紅白2トーン(どことなくアバルト風?)のカラーリングに、17インチアルミホイールや専用チューニングの足回りを採用。往年のアルトワークス、そして“ボーイズレーサー”の再来を期待させる。
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アルト ターボRS コンセプト
スズキは他に、販売好調のハスラーをベースにしたコンセプトモデルを出展。「ハスラー ロードバイクスタイル」は、イエローメタリックの車体色にブラックパールのストライプを配し、ローダウン&17インチアルミホイール等でスポーティに仕立て、自転車をルーフに積んで出かける想定。もう一つの「ハスラー アウトドアスタイル」は、グリーンメタリックの車体色とホワイトパールルーフの2トーンカラーを採用し、最低地上高をノーマルより上げたモデルだ。
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スズキ ハスラー ロードバイクスタイル(手前)とハスラー アウトドアスタイル
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スズキ ハスラー ロードバイクスタイル
ダイハツはコペン着せ替えをアピール
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コペン DRESS-FORMATIONモデル
ダイハツは「DRESS-FORMATION EXPERIENCE」をテーマに、サードパーティと連携したカスタマイズモデルなど14台のコペンを展示。広大なメインブースにウェイクやムーヴの姿はなく、色とりどりのコペンばかりが並ぶ。各モデルは市販車のコペンローブまたはコペンエクスプレイがベースで、ベース車からのDRESS-FORMATIONが可能だという。
ホンダは新型ハイブリッド車「ジェイド」や近未来風N-BOX スラッシュなど
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「都市型3列」を謳う新型ハイブリッド車「ジェイド」
ホンダは2月13日に発売予定の新型6人乗りハイブリッド車「ジェイド」のカスタマイズモデルを展示。ジェイドは1月8日にHP上で先行公開されたが、実車のお披露目は実質的にこの東京オートサロンが初になった。
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ホンダ サイバー コンセプト N-BOX スラッシュ Code:89
併せて、昨年末に発売された「N-BOX スラッシュ」をベースにした近未来イメージのコンセプトモデル「サイバー コンセプト N-BOX スラッシュ Code:89」や、市販間近と思われる軽オープンスポーツのコンセプトモデル「S660 コンセプト」を展示する。
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ホンダ S660 コンセプト。暗いところに黒っぽいボディカラーで展示
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N-BOX スラッシュに純正アクセサリー「バービー」コレクションを装着したもの
トヨタはGAZOOのマークX 6MT仕様など
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トヨタ マークX GRMN
トヨタ自動車は、GAZOOレーシングが開発し、2015年3月から限定100台で受注受付を開始するスポーツコンバージョン車「マークX GRMN」を出展。「大人のスポーツFRセダン」をコンセプトに、3.5L V6の「350S」に6速MTを搭載するほか、ボディ剛性アップ、専用トルセンLSDの採用、CFRP製ルーフパネル等による軽量化などを施したもので、価格は540万円。
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テレビCMなどで話題になった水色と黄緑のクラウンも登場
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レクサスはRC F GT3 コンセプトをアーティスティックに展示
マツダは新型ロードスターやCX-3
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マツダブースは今の勢いそのままにかなり大規模。写真はディーゼルエンジンのレース車両「LMP2 スカイアクティブD レーシング」
マツダは新型「ロードスター」やコンパクトSUVの「CX-3」を参考出品。発売間近のCX-3は、市販予定車とカスタムモデルを展示。ロードスターの方は2016年から開催予定のワンメイクレース「Global MX-5 Cup」レース用車両を出品した。
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新型ロードスターのワンメイクレース用車両
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発売間近の新型CX-3
日産はGT-R、スバルは復活のブリッツェン
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日産 GT-R ニスモ GT3
日産は、オーテックジャパン、ニスモと共に出展。ニュルブルクリンク北コースで量産車世界最速のラップタイム7分8秒679を樹立した「ニッサン GT-R ニスモ ニスモ N アタックパッケージ装着車」や、2014年SUPER GT GT500クラスシリーズチャンピオンマシン「MOTUL AUTECH GT-R」、そしてGT3カテゴリー向けの「GT-R ニスモ GT3」を出展した。
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富士重工業は、スバルテクニカインターナショナル(STI)と共同出展。写真はスバル レガシィ B4 BLITZEN コンセプト
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2015年のニュルブルクリンク24時間耐久レース参戦予定車「WRX STI NBR CHALLENGE 2015」
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ランエボの最終進化型となる「三菱 ランサーエボリューションX ファイナルコンセプト」。5速MTの「GSR」がベースで、最高出力480psを発揮する
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ルノーは2月に発売予定のメガーヌRS 特別限定車3台、「メガーヌRSトロフィー」「メガーヌRSトロフィーS」「メガーヌRSトロフィーR」を出展
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ロードスターガレージ(愛知県蒲郡市)が制作したランボルギーニ ミウラのレプリカ。ミッドシップではなくフロントエンジンだが、本物そっくり
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トップフューエル(三重県松阪市)のホンダ S2000は、ボルトオンターボで鈴鹿サーキットを2分で走るというモンスター
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オートサロンの主役はやはりR35か。ストリート用で600~700ps、レース用で1000psの世界。写真はトップシークレット(千葉市)
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大手だけでなく、小さなプロショップもオートサロンの見どころ。写真は三重県桑名市で主にZ34や33を手がけるガレージ力(チカラ)の370Z
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ハコスカやS30Zの現代風レストアを得意とするロッキーオート(愛知県岡崎市)のケンメリGT-R。ベースはR32スカイラインで、エンジンはRB26DETT
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同じくロッキーオートのトヨタ 2000GTレプリカ。パワートレインはアクアのハイブリッドで(つまりFF)、ボディは自製。トヨタ製直6版も開発中とのこと
(text&photo:丹羽圭@DAYS)